リンベルパラレル・バッドエンドプロット


以前小ネタで上げた「リンベルパラレルプロット」の続きで、バッドエンドバージョン。
これもプロットですが、どうにも小説に起こせそうにないのでプロットだけ公開します。

しつこいようですが、バッドエンドです。
ベルカもリンナも全く救われないので、ご注意ください。


<リンナサイド>

リンナはベルカと共に城を脱出しようとするも、失敗。
キリコたちに見つかり、連れ戻されてしまう。

ベルカは地下に戻され、リンナは別室へと連れて行かれる。
椅子に縛り付けられ、身動きが取れないリンナ。
処刑するならすればいいと言うリンナに、キリコは笑みを返す。
「処刑? そんな生易しいもので済むと思っているのか?」
「では、拷問ですか。どうぞご自由に」
表情一つ変えないリンナを、キリコは面白そうに見る。

懐から薬の小瓶を取り出したキリコは、ベルカにしたのと同じように無理やりリンナにそれを飲ませる。
そうしてリンナが薬を嚥下したことを確認すると、鴉に命じてリンナの口に布を詰め込み、その上から轡を噛ませる。

今飲まされたものが何であるのか薄々感付いており、青ざめるリンナ。
そんなリンナにキリコは冷たい笑みを見せる。



<キリコ説明台詞まとめ>

今、何を飲まされたか分かっているようだな。
もうすぐ、おまえは何も考えられない私たちの人形になる。
もっとも、上手く薬が合えば、の話だがな。
おまえはよくやってくれたよ。
ベルカ殿下は本当におまえを大切に思い、支えにしている。
……こちらの思惑通りに、な。
何を言っているのか分からないか?
ベルカ王子はああ見えて、なかなかに芯が強い。
元老どもに犯させるくらいでは、殿下のお心を壊すことは難しいだろう。
だが……その相手が、もっとも信頼を寄せる者であったならどうだ?
たったひとり心の支えにしてきたおまえが、元老たちと同じように自分を性欲処理の道具のように扱う。
それは、ベルカ殿下のお心の最後の砦を壊すのに十分すぎると思わないか?
それが……おまえの最後の役目だ、オルハルディ。

</ここまで>



いくら暴れても、縛り付けられた上に鴉に押さえつけられている状態ではどうにもならない。
口が自由ならばすぐにでも舌を噛み切ってしまうのだが、それも叶わない。
次第に、リンナの身体が震えだす。
何とかしなければと思うのに、思考がまとまらない。
ベルカを傷付けるくらいならば、死んだ方がよほどマシだ。
けれど、キリコはそれすらも許してくれなかった。
リンナの手でベルカを壊せと……そう強制している。



やがて、リンナの意識は暗く落ちていき、二度と浮上することのない闇に飲まれていく。





<ベルカサイド>



地下で元通りに鎖に繋がれたベルカは、離れ離れにされたリンナを思う。
ベルカを連れ出そうとしたリンナが無事で済むはずはない。
処刑という最悪の事態ばかりが浮かんで、ベルカは身体を震わせる。
助けようとしてくれたリンナに甘えてしまったばかりにこうなってしまったことを、ベルカは後悔する。

そんなベルカの元に、キリコが現れる。
「リンナはどうした」と語気を荒げるベルカに、キリコは「ここにいますよ」とリンナを前に出す。
無事だったのだと、ホッとするベルカ。
しかし、リンナの様子がおかしいことに気付く。

「オルハルディ、あとはおまえに任せる。せいぜい、悦ばせてさしあげるといい」
そう言い残し、キリコは去っていく。

いつもと様子の違うリンナに戸惑いつつも、生きていたことを喜ぶベルカ。
近付いてきたリンナに思わず抱きつくが、リンナはベルカの手に繋がれた鎖を力任せに引っ張り、ベッドに引き摺り倒す。
咄嗟に起き上がろうとしたベルカの上に乗り、肩を掴んでベッドに押さえつけるリンナ。
「リ、ンナ……?」
何が起こったのか分からなかった。
「リンナ! どうしたんだよ!」
そう叫ぶベルカの声など聞こえないかのように、リンナはベルカの首元に食らい付き、乱暴に衣服を剥いでいく。
「よせ、リンナ! やめてくれ!」
いくら叫んでも、リンナには届かない。

ベルカの抵抗をものともせず、リンナはベルカを犯していく。
快楽に慣らされた身体は容易く流されていくが、その頬に流れる涙は悦びではなく絶望の涙。
愛情ゆえの行為などではなく、ただの暴力でしかない行為。
もっとも愛していた者から受ける信じられない仕打ちに、ベルカの眼から次第に光が消えていく。



ひと月も経つ頃には、ベルカはもうまともに言葉を発することすら出来なくなっていた。
口から零れ出るのは、抱かれる時に漏れる意味のない嬌声だけ。
その瞳は空を見つめ、何も映さない。

ガラス玉のようなベルカの瞳に、ベッドに乗り上げたリンナの姿が映りこむ。
ほんの一筋零れた最後の雫を拭う者は、もう誰もいなかった。





キリコが鬼畜っていうよりも、こんなエンドを考え付いた自分が鬼畜なんじゃないかと思わずにはいられません。
プロットをザッと書いてみたものの、小説に起こすと書きながら際限なく落ち込んでいきそうなので、このまま公開しました……。
本当にこのパラレルを書くことになったときは、ハッピーエンドで終わらせたいです。

2010年11月30日UP
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